ラポールとは、心の門を開く技術

患者のトラウマを取り除くには、まず門を開かなければならない。

トラウマというのは心の奥底にしまわれていて、
普段はガッチリ鍵がかかって、見えないようになっている。

トラウマの原因は、普段分からないから、なかなか解消できないわけだね。

武術などでは、開門という。
開門というのは、相手のガードをはずして中に潜り込むと言うことだけど、
NLPでは、ラポールという言葉を使う。

ラポールとは、フランス語で「橋を架ける」という意味で、
自分と相手の間に橋を架けるってことだね。

香港の武術でアメリカではメジャーな詠春拳(えいしゅんけん)にも、
尋橋(チャンキャウ)といって、橋を相手に架けるという技術があるが、
あれとイメージがだぶる。

心を通わせる、とか、信頼関係を築く、とか、
そういうものを、橋というイメージを利用して考えているわけだ。

ラポールを築くというのは、セラピストにとって、
一番大事な作業だろう。

というのも、聞く耳を持たない人や、信頼していない人には、
まともなことを言っても理解されないし、曲解される恐れもある。

信頼していない相手に、
本当のことを言わないというのはあたりまえだが、
そうやって異なる情報を受け取らされると、
ミスリード(違った方向にリード)しかねない。

だから最低限必要なラポールができるか、そこが問題だ。

NLPでは、この橋を架けるテクニックを、いくつか用意している。

ラポールには、コツがある

ラポールを築くために重要なものとしては、


  • ミラーリング

  • バックトラッキング

  • ペーシング

  • キャリブレーション


などがある。

まず「ミラーリング」という技は、
相手の姿勢、仕草、格好などを鏡のように真似るという技だ。

目的・効果としては、相手の警戒心を解くこと。

自分の前にいる人間が、自分と同じ行動をした場合、
人というのは好意的な印象を持ち始める。

だからさりげなくミラーリングを行うと、なんとなく心が開く。

ただし、真似されていると分かると、
からかわれているのかと思って、腹が立つ。

次の「バックトラッキング」というのは、
いわゆる「オウム返し」と言うヤツだ。

相手の言ったことを、そのまま復唱する。

「お母さんに怒られたんだ」
「ふーん、お母さんに怒られたのか」

こんな感じだ。

これもさっきのミラーリングと似ているが、
大事なのは、相手の言ったことを受け入れるって事だ。

相手の言ったことを正確に繰り返すと、
相手のことを理解しているというメッセージになるという。

それに同意するかどうかは別問題だが、
とにかくまず話を聞いているという態度は示せる。

三つ目のペーシングというのは、
相手の話すペースに、自分の話すペースを合わすと言うことだ。

セラピストのペースに患者を引き込むのではなくて、
患者のペースにまず合わせて、橋を架ける。

とんでもなく速いエスカレータに乗るのは大変だが、
ゆっくり動くエスカレーターなら乗りやすい。

まあ、相手の方が早口だったりする場合は、
まねをした感じになるので、ちょっと困るけどね。

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